Claude Code がリクエストの途中で固まって落ちるとき、まず疑われがちなのは手元の環境です。けれど CLI は起動するし、API キーも通っている。短いプロンプトは即座に返ってくる。それなのに大きなリファクタリングを投げた瞬間だけ「リクエストがタイムアウトしました」で止まる——この症状の多くは、プロンプトの問題ではありません。応答のバイト列が、最後まで届ききらなかっただけです。
コンテキストを削る、セッションを再起動する、モデルを軽いものに替える。こうしたアプリ層の対処で直るケースもあります。ただ、同じコマンドが自宅の回線では通って会社の回線では落ちる、あるいはテザリングだと通るとなったら、見るべきはプロンプトではなく経路です。ここを測らずに設定だけいじっても、たいていは時間を溶かして終わります。
どんなときに途切れるのか
一番よく聞くのは、トラフィックが長い国際回線を遠回りしてから API に届く環境です。大きな変更を claude に任せてカーソルが止まり、しばらく待ったあとタイムアウト。短い質問は何度でも通っていたのに、です。モデル側は答えを生成していたのに、戻りのトークンがロスの多いホップを越えられなかった、という筋書きが多い。
社内ネットワークや学内ネットワークも厄介です。応答の途中で接続がリセットされ、例の Partial response received が出る。前段のプロキシやファイアウォールがストリームをバッファしたり、しばらく無通信の接続を勝手に閉じにいったりするのが原因になります。モデルが少し考え込んで沈黙した数秒を「アイドル」と判定されると、ちょうどそこで切られる。
CI やヘッドレス実行はもっとシビアで、agent が数十回のツール呼び出しを連鎖させるぶん、たった一回の往復が詰まっただけでジョブ全体が倒れます。形はばらばらでも、根っこは同じ。リクエストが端まで綺麗に届いていない、それだけのことです。
原因を経路の側で切り分ける
「落ちた」のか「ただ遅い」のかを先に決める
最初にやるのは、失敗の種類の見分けです。Claude Code はリクエストにそれなりの猶予を持たせているので、本当にタイムアウトしたなら、その時間内にストリームが使える結果を返せなかったということ。モデルがのろいだけ、とは別物です。claude --version で版を確かめ、/doctor で設定まわりの引っかかりを一度に洗い出しておきます。そのうえで一行だけの最小プロンプトを投げてみて、小さいリクエストは即返るのに大きい実行だけ落ちるなら、経路自体は通っていて、ただ負荷を支えきれていない、と読めます。
遅延とパケットロスを実際に測る
多くの解説がここを飛ばします。が、ここが核心です。ping で API ホストまでの往復時間の基準を取り、traceroute か mtr でどのホップからロスが出ているかを追います。対話的にコードを書くなら、往復はおおむね 150 ミリ秒以内で安定し、ロスはほぼゼロが望ましい。これが 250 ミリ秒を超えて、しかも中間ホップで断続的にパケットが落ちはじめると、ストリーミング応答はつかえ、長い呼び出しからタイムアウトしていきます。見落としやすいのがジッターで、80 と 400 ミリ秒のあいだを行き来するような経路は、平均値が悪くなくてもストリームを不規則にぶつ切りにします。
途中切断とアイドル切断を捕まえる
Partial response は、接続層からの信号です。ストリーミングを運んでいた TLS 接続が、最後のトークンが届く前に切られた——それ以上でも以下でもありません。犯人は、応答を抱え込むプロキシか、無通信を見つけ次第つなぎを落とすアイドル方針のどちらか。前段に社内プロキシが挟まっていないか、keep-alive が途中で剥がされていないか、そして同じプロンプトが別の回線なら最後まで完走するか。この三つを順に当たれば、たいてい当たりがつきます。
切り分けの順番
闇雲に試さず、外側から潰します。
- 公式のステータスページを開く。緑なら、不調は API より手前で起きている。
- スマホのテザリングや別ネットワークから同じコマンドを再実行する。これで通るなら、主回線が原因です。
- 主回線に戻り、上で測った ping / mtr の値と突き合わせる。
NasaCode が効くのは、ちょうどこの中間層です。混雑した既定経路にパケットを彷徨わせる代わりに、遅延が安定してロスの少ないルートに固定する。長い agent 実行のストリームが最後まで保たれるかどうかは、結局この一点にかかっています。
経路ごとの向き不向き
| 経路 | 長時間ストリームの安定性 | 回線の選択肢 | クライアント対応 | Claude Code との相性 |
|---|---|---|---|---|
| 既定の直接接続 | 長い国際ホップで揺れる | ISP 任せ | どの端末でも | API が近ければ十分、遠いと厳しい |
| 無料の公開プロキシ | 途中リセットが頻発 | 少なく、共有で混雑 | 手動設定で脆い | agent がリセットで落ちる |
| 汎用の消費者向けトンネル | 並、ストリーミング前提ではない | 汎用の地域ノード | 主にデスクトップ | 持続呼び出しで揺らぐ |
| NasaCode 最適化経路 | 持続ストリーム向けに安定した遅延 | 開発者向けの低遅延ノード | デスクトップと CLI | 長い IDE / agent 実行向けに調整 |
よくある疑問
タイムアウトの値を大きくすれば直る?
ほぼ直りません。猶予を伸ばして助かるのは、ストリームがあと一歩で完了する場面だけ。パケットが落ちていたり接続がリセットされているなら、同じ失敗をより長く待つことになるだけです。先に経路を直してください。
速いPCに買い替えれば改善する?
しません。タイムアウトはネットワーク上の出来事で、バイトは端末と API のあいだを飛んでいます。CPU や RAM はローカルツールの速さには効きますが、応答ストリームがロスの多いホップを越えられるかどうかは決めません。
公式障害なのか、自分の回線なのか
まず公式ステータス。健全なのに最小プロンプトでも止まるなら、あなたの経路です。別ネットワークでの再試行なら一分かからず確認できます。
長い agent 実行を完走させたい
各ステップの負荷を欲張らないことは前提として、それより効くのは、遅延が安定してロスの低い経路で走らせること。多段のタスクを最後までつなぐのは、結局のところ回線の安定だけです。
Claude Code のタイムアウトは、アプリ層の顔をした経路の問題であることがほとんどです。当て推量をやめて遅延とロスを測れば、やることははっきりします——経路を安定させる。NasaCode はまさにそのために作られていて、AI コーディングが生む長いストリーミングに合わせて調整した低遅延ノードで、いちばん長いリファクタリングのセッションでも途切れさせません。
手元の回線をひととおり測ってもまだ遠回りが残るなら、NasaCode の最適化経路を一度試してみてください。

